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2010 年度 実績報告書

学校協議会における学校ガバナンスの基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22530852
研究機関一橋大学

研究代表者

中田 康彦  一橋大学, 大学院・社会学研究科, 准教授 (80304195)

キーワード学校協議会 / 開かれた学校づくり / ガバナンス
研究概要

平成22年度は、横浜市立総合高等学校、大東学園高等学校、岡山県立落合高等学校、長野県辰野高等学校、埼玉県立川口北高等学校、東京大学附属中等教育学校を訪問し、生徒・教師・保護者による三者協議会・生徒・保護者による二者懇談会を傍聴するほか、関係者への聞き取りを行った。
また、10月に北京大学で行われた国際シンポジウムで「Theoretical Issueson Value and Moral Education」と題した報告を行った他、3月には開かれた学校づくりに関する研究集会で報告を行った。
具体的には、
(1)日本の高校では、異質な集団と接する中で意見表明を行うことによって生徒の主体性・当事者性を育むことが重要な目的とされている、
(2)いずれも意思決定(ガバナンス)への関与ではなく協議への参加という形態をとっており、決定における当事者性を発揮することは想定されていない、
(3)協議という形態は、「資格としての当事者性」と「目的としての当事者性」の二重性を可能とするものであり、決定(ガバナンス)に準ずる次善の形態としてではなく、教育過程にふさわしいものとして積極的に選択されている、
(4)教育過程と位置づけられることにより、教師は当事者の一角を占めながらも同時に、場と教育要求をコーディネートする役割を担う二重性が要請されている、
(5)学校という閉ざされた空間・関係者による協議を、課題・過程の両面において地域に開くことが学校協議会制度の発展課題として位置づけられる、
ということを明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 政権交代後の教育政策のゆくえと学校現場-監査文化と組織マネジメント-2011

    • 著者名/発表者名
      中田康彦
    • 雑誌名

      学校運営

      巻: 568号 ページ: 6-11

  • [雑誌論文] 権利としての教育の実現こそ-高校授業料無償化の意味と限界からみる民主党の教育政策2010

    • 著者名/発表者名
      中田康彦
    • 雑誌名

      前衛

      巻: 860号 ページ: 143-152

  • [雑誌論文] 「開かれた学校づくり」にみる教育と社会の関係性2010

    • 著者名/発表者名
      中田康彦
    • 雑誌名

      <教育と社会>研究

      巻: 20号 ページ: 23-31

    • 査読あり
  • [学会発表] Theoretical Issues on Value and Moral Education Pursuing the Principle of Citizenship Education2010

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiko Nakata
    • 学会等名
      ISEC International Conference
    • 発表場所
      北京大学(招待講演)
    • 年月日
      2010-10-29
  • [図書] 開かれた学校づくりの理論と実践-全国交流集会10年の歩みをふりかえる(浦野東洋一・神山正弘・三上昭彦編)(解説-諸レポートから学ぶ)2011

    • 著者名/発表者名
      中田康彦
    • 総ページ数
      (257)179-185
    • 出版者
      同時代社

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公開日: 2012-07-19  

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