• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

日米における新自由主義教育改革の教育法的および教育制度論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22530853
研究機関新潟大学

研究代表者

世取山 洋介  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (90262419)

キーワード新自由主義 / 教育改革 / 受益者負担 / 応能負担 / 教育財政移転制度
研究概要

本研究は、新自由主義教育改革を、学校体系、教育行政組織、および、教育財政に区分して、その全体像を明らかにすると共に、改革の規範論的な評価を行うことを目的としている。本年度は、新自由主義構造改革のもとにおける財政改革に焦点を当て、3つの成果を得ている。第1は、新自由主義構造改革の対象となっている保育を対象にして、そこに現れている財政構造の変化を子どもの権利条約に基づいて評価する作業を行い、それを論文として公表したことである。国際人権法においては応益負担原則が排除され、応能負担原則が原則とされていることをもとにして、応能負担原則から応益負担原則へとその財政構造を変容させようとしているいわゆる「新システム」を批判的に検討した。第2は、この成果をもとに、教育財政移転法制をコントロールする規範的原理である、政府の学校制度整備義務および公教育無償化義務の分析を行なったことである。2つの原理は、子どもの発達の必要性に応じて政府が現物給付を行い、かつ、徹底した機会均等を実現するために無償性が取られるべきとしていることにその特徴があることが変名した。論文化の作業もほぼ終了し、来年度半ばに出版予定である。第3は、日本の戦後における教育財政移転法制の展開のなかに新自由主義に基づく教育財政移転法制改革を位置づけ、その特徴を明らかにする作業を行ってきたことである。資料収集および分析を終え、論文化の作業もほぼ終了し、来年度なかばには出版予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究のもっとも難関であると考えられていた教育財政改革の全体像とその規範的評価の作業を終えることができたから。

今後の研究の推進方策

今後は、本研究が分析の対象としている学校体系改革の全体像とその規範的評価を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 子どもの権利条約と乳幼児の権利2011

    • 著者名/発表者名
      世取山洋介
    • 雑誌名

      保育情報

      巻: 414 ページ: 2-12

  • [雑誌論文] 国連子どもの権利委員会最終所見と日本の保育2011

    • 著者名/発表者名
      世取山洋介
    • 雑誌名

      保育情報

      巻: 415 ページ: 2-15

  • [雑誌論文] 子ども・乳幼児の権利と「子ども・子育て新システム」2011

    • 著者名/発表者名
      世取山洋介
    • 雑誌名

      保育情報

      巻: 418 ページ: 2-14

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi