研究課題
本研究は、学校経営の中心であるカリキュラムを如何に開発して経営をしていくのか、そのカリキュラムの開発・経営がどのような学校改善効果を持ち、生徒にどのような学習効果をもたらすのかを命題に、教育経営学と教育方法学が相互補完的に重なる「融合的」な領域を研究対象とする。近年の学校教育のカリキュラム研究において、一定の教育目標の下に開発されたカリキュラム内容・方法論が学習主体者である生徒に関して「如何なる教育的効果を上げるのか」等の教育方法学的な側面と、カリキュラム作成者・経営者からの条件整備・組織運営の要素も含めた「カリキュラムを誰が創りどう動かすのか」との両側面を包含する研究領域が重要視されている。これまでの我国における教育課程経営論では、伊藤・高野の枠組は「教育課程の内容の系列とそれを支える経営系列とを対応させた活動系列として、これを捉えていく必要性がある」ことを研究課題に取り上げている。また、中留は内容・方法的側面と条件整備的側面の精緻化を意図して、総合的学習を分析するために「連関性」(Relevance)「協働性」(Collaboration)を基軸とした。この研究意義は、教育方法学と教育経営学との「融合的」領域を包含する先駆的なカリキュラム論を提示したことにあると整理できよう。この理論を念頭に置き、小学校英語を浸透させていくプロセスそのものが、カリキュラムマネジメントの典型事例であった。研究主任へのインタビュー、及び観察を通して、量的・質的に考察した。特に校長の分散型リーダーシップを前提に展開されれば、効果が高かった。課題としては、小学校英語の教育熱が下がり始めてことである。不易と流行がある。今後の浸透度に着目したい。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Saga University VOL.17, NO.1
巻: 17-1巻 ページ: 133-147