研究課題/領域番号 |
22530877
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
荒井 容子 法政大学, 社会学部, 教授 (70287837)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 成人教育運動 / 社会教育 / 国際成人教育協議会ICAE / 国際成人教育会議 / 生涯学習 / 社会運動 |
研究概要 |
1 ICAEは2012年6月に開催されたリオ+20にMajor Groupとして、また、この会議と並行して行われたthe Peoples Summitでは、activity実施者として参加した。リオ+20では、the Education Working Groupを組織し、本大会前かち本大会中まで継続してEducation Cauausを開催し、ここで各国の教育運動の関係者と情報交換を行いながら、成果文書修正にむけた「教育」分野からの提案文書 The education we need for the world we wantをまとめ、発表した。the Peoples Summitでは、これに先立って他の社会運動団体とともにまとめた提言書をもとに"The education we need for the world we want" という self-managed activityを開催した。これらの活動に同行し、国連会議に働きかけるICAEの活動について参与観察を行った。 2 ICAEのリージョン組織で、ICAEに先んじて結成されたASPBAEの第6回総会に関わるワークショップ(2012年9月ノンペン)に参加し、ASPBAEの1990年代の発展の契機に関する貴重な情報を得た。 3 ASPBAE発祥の地で、1980年代まで事務局が置かれていたオーストラリアについて、当時事務局長をしていたChris Duck氏の紹介で、特に活動が活発になった1970年代に、国内の成人教育活動を担っていた関係者5人へのインタビューを行った。当時活発な活動を行なっていたVictoria 州のCouncil for Adult Educationの実像とその後の顛末、ASPBAE発足に直接かかわっていたと想像されるオーストラリア成人教育協会(AAAE)の性格や実像に迫る情報を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ICAEのリージョン組織に関する調査は、当初の想定以上に具体性をもってきている。 しかし、収集した資料については、その整理・分析が遅れている。 また、インタビュー記録のまとめと内容確認の作業も遅れている。 調査対象拡大の効果を生かして、上記の作業を進めつつ、不足資料の確認と補充の計画・実施、インタビューのまとめ・分析と対象者への内容確認の作業の計画・実施を急ぐ必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
まず、ICAE本体の調査補充、とりわけ1970年代の活動について、改めて、不足情報を補充し、全体像の精緻な把握をしておく。 他方で、当初予備調査であると限定的に位置付けてきたリージョン組織及び関連国の運動組織調査が、その具体化とともに、ICAE本体調査と連動する重要な調査であることが明確になってきたため、これらの調査は並行して継続していく。 その上で、ICAE調査の第1段階として、収集資料リストの作成、不足資料・情報の確認、インタビュー調査のまとめと対象者への内容確認作業を経てその正式な記録化を行う。 これらの作業をふまえて、現段階でとらえられる国際的成人教育運動としてのICAEの意味をまとめ、今後の研究課題を明らかにする。
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