研究課題/領域番号 |
22530878
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
内藤 知美 東京都市大学, 人間科学部, 教授 (10308330)
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研究分担者 |
井戸 ゆかり 東京都市大学, 人間科学部, 教授 (60331500)
小泉 裕子 鎌倉女子大学, 児童学部, 教授 (80310465)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 現職教育 / 現職研修 / 保育者の専門性 / 保育者養成 / モデリング |
研究概要 |
現職保育者の声および成長実感を伴う形での、保育者の資質向上に寄与する現職教育・研修システムの構築を目的として研究を進めてきた。研究の過程で、「自ら学ぶ保育者」として成長する上で、ヴァンダー・ヴェン(1988)の保育者の発達段階モデルにおける初任・新任段階での教育・研修環境の質が、保育者の成長意識や専門性獲得の動機づけに影響を与えることが示唆された。この時期の保育者は、知識・技術の不足および「個と集団に対する対応」の狭間で葛藤・困難さを抱える。改善法として先輩保育者に依拠することが多いが、その方法は「先輩保育者を真似る」などの間接的な方法による。また「自分自身の努力」によって不足を補おうとする傾向があり、閉ざされた環境に陥ることが多く、保育者としての危機を抱える。本研究では、これを「ファーストステージクライシス」ととらえた。 ファーストステージを支えるために、園内での現職教育・研修を推進している園の実践事例をもとに検討した。その結果、得られた提言は以下である。 1.先輩保育者の保育を見る機会を園内で確保する。特に園長・施設長が中堅保育者を専門性の高いモデルとして積極的に活用する。2.ファーストステージ保育者は、保育の知識・技術が不足しているという意識が強い。そのため、同時期の教育・研修として、「保育者である」という自信を育てる内容、すなわち知識と実践が連動し、専門性の獲得ができたと保育者自身が認識しやすい科目を設定する。具体的には子どもの安全管理、小児保健などの科目が初期の研修内容として該当する。3.保育や子どもの発達についての「見通し」を積極的に言語化する。4.保育者の自己肯定感を高めるコンサルテーションを研修に取り入れる。その際、講師は、保育の場を共有し継続性をもつことが重要である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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