研究課題
研究目的は、ドラマ活動を通して、学生たちのコミュニケーション能力を育成するための新しい保育者養成プログラムを開発することである。22年度は以下の6つの研究成果を得られた。(1)イギリスのドラマ教育の研究者であり、実践者であるドロシー・ヘスカット、セシリー・オニール、ジョナサン・ニーランズ、ジョー・ウィンストン、アラン・オーエンズの理論と方法論について、実際のドラマ活動の観察を通して明らかにした。具体的成果として、ニーランズの理論と方法論を明らかにした「英米のドラマ教育の考察(2)-ジョナサン・ニーランズのドラマ活動の検討-」とオーエンズの理論と方法論を示した『やってみよう!アプライドドラマ』がある。(2)専門用語の定義について、『やってみよう!アプライドドラマ』と『学びを変えるドラマの手法』において明らかにしたことが研究成果である。(3)ドラマによる仮説保育者養成プログラムを設定し、実践を行い、修正したプログラムを作成した。このプログラムを23年度に実施する。(4)共同研究者である岩田遵子、連携研究者である小川博久・中島裕昭と研究会を実施した。さらに、平成23年3月にイギリスにおけるドラマ教育の実践を観察し、実践者の理論と方法論を検討した。(5)日本とイギリスにおいて、最新の遊び、ドラマ・演劇教育の文献および資料を収集した。(6)22年度においてビデオの撮影を拒否した学生がいたため、計画した方法論で実施することが困難であった。そこで、23年度の研究方法について再検討し、学生自身の記録を研究データとして含むことにより、学生自身がコミュニケーション能力について高まったかどうかを自己評価する観点を加えることにした。さらに、毎週ドラマ活動を参加観察法による記録者を加え、学生たちの承認を得られれば1台のビデオを据え置きにして全体を撮影することからはじめ、慣れてきたら場面を絞ったビデオ撮影をすることに変更した。
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東京都市大学人間科学部紀要
巻: 2 ページ: 35-49
Conference Proceedings, Conference on Children's Theatre Arts in Asia
巻: 1 ページ: 42-48