研究課題/領域番号 |
22530880
|
研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
小林 由利子 東京都市大学, 人間科学部, 教授 (50245297)
|
研究分担者 |
岩田 遵子 東京都市大学, 人間科学部, 教授 (80269521)
|
キーワード | ドラマ教育 / 演劇教育 / 保育者養成 / コミュニケーション / カリキュラム / 教員養成 |
研究概要 |
研究目的は、演劇作品の上演を目的にしない演じること自体を目的にした過程中心のドラマ活動を通して、学生たちのコミュニケーション能力を育成するための新しい保育者養成プログラムを開発することである。23年度は以下の6つの研究成果が得られた。 (1)イギリスのドラマ教育の実践的研究者であるジョー・ウィンストンの理論と方法論について検討して、さらに実際のドラマ活動の参与観察を通して、ウィンストンのドラマ活動の特徴について明らかにした。具体的成果として、『東京都市大学人間科学部紀要』第3巻に「英米のドラマ教育考察(3)-ジョー・ウィンストンのドラマ活動の検討を通してI-」がある。 (2)平成22年度のドラマによる仮説保育者養成プログラムを修正し、平成23年度版仮説保育者養成プログラムを設定し実践した。さらに、30回の振り返り検討会を実施し、修正版仮説保育者養成プログラムを作成した。これに基づき、平成24年版仮説保育者養成プログラムを実施する。 (3)連携研究者である中島裕昭と日本児童文学学会第50回研究大会において、「児童演劇と脚本」についてラウンドテーブルを実施し、ドラマ活動と演劇活動について検討した。 (4)オークランド大学で開催されたPCC(Pasific Circle Consortium)研究大会において "Development of Teacher Training Program for Kindergartens and Nursery Schools in Japan through Drama/Theatre:Understanding Children's Dramatic Play"を発表した。 (5)日本と英国とニュージーランドにおける、最新のドラマ・演劇教育の文献および資料を収集した。 (6)実施したすべてのドラマ活動の授業を撮影し、振り返り検討会を観察者(花家彩子)と計30回実施した。 (7)ドラマ活動を経験した学生対象に自由記述のコミュニケーシヨン能力に関する予備調査を実施
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成22年度仮説プログラムを作成し、修正版作成に平成23年度に実施でき、30回の観察者とともに振り返り検討会を実施できたので、平成24年度版仮説プログラムを作成することができたため。成果を国内と国外の学会において発表できたため。
|
今後の研究の推進方策 |
当初の研究協力者とドラマ活動を実施する日程を調整することが難しかったため、仮説保育者養成プログラムの実践的妥当性の検討は、幼稚園教諭1種免許状があり幼稚園実習の経験者であるドラマ・演劇教育を研究している花家彩子が、研究協力者としてドラマ活動に毎回参加し、ビデオの撮影を担当し、ドラマ活動後の振り返り検討会に参加することになった。この変更により30回すべてのドラマ活動のビデオ撮影が可能になり、毎回ドラマ活動終了後に振り返り検討会を実施することができることになったので、当初の計画より詳細なドラマによる保育者養成プログラムを作成することが可能になった。
|