研究課題/領域番号 |
22530884
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研究機関 | 浜松学院大学 |
研究代表者 |
津村 公博 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 教授 (30310551)
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研究分担者 |
澤田 敬人 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (20254261)
松尾 知明 国立教育政策研究所, 総括研究官 (80320993)
緩利 誠 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 講師 (80509406)
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キーワード | カリキュラム論 / 多文化教育 / 学力問題 / 第二言語習得理論 / 母語保持 |
研究概要 |
I) 本研究の被調査者が在籍する教室の実施実績 (1)授業実施日:159日(2)参加者:49人(ブラジル国籍36人、ペルー国籍4人、その他9人)(3)参加のべ人数1,587人 II) カリキュラム開発に伴う受講生の実態把握-アセスメント 1. 生活基本調査(受講生の生活環境や学習環境の把握) (1) 親が失業しているなど経済的に困窮している(2)ひとり親が多く他の家族も離散しているなど複雑な家族環境にある(3)家庭内で学習を促進する環境が乏しく保護者からの学習支援もほとんど無いなどの問題が明らかになった。 2. 授業参与観察(対人間係処理能力について) A) コミュニケーション能力/ソーシャル・スキル:(1)対人間の場面での言葉の運用が十分でなく、適切な言葉の表出に制限される(2)一度関係の継続につまずくと、対人関係を修復できず対人関係の維持や向上への意欲が低下する傾向がある(3)相手の話す意図の理解や場面・状況の理解が不十分であり、協同学習の場を構築することが困難である。 B) 意思決定能力:選択能力や課題解決能力などの意思決定能力が不十分で、協同学習の遂行に支障をきたす場面もあった C) 感情制御能力:協同学習などで協力してタスクを十分遂行できず、中途で放棄するなどの行動も見られる。 3. 授業評価アンケート調査 (1) 授業への関心度は高いものの、学習成果への自己評価は低い傾向が見られた。 (2) 日本語能力検定試験など資格試験への取り組みむ態度は消極的である。 4. 個別学カウンセリング (1) 学習におけるつまずきの蓄積から、学習の到達度には自信がない。 (2) 自らの家庭生活について結婚・子育てなど具体的な人生設計ができず、人生計画が立てられず、将来設計能力が乏しい。
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