米国の高大接続プログラムは、Dual EnrollmentとかConcurrent Enrollmentと呼ばれている。Advanced Placement(AP)やInternational Baccalaureate(IB)プログラムもExam-Basedであるが、高校と大学を接続するプログラムである。 平成24年度は、これらのプログラムの運営実態を調べるためロサンゼルスとサンフランシスコのいくつかの高校とコミュニティ・カレッジを訪問した。また、シアトルで開催されたNACEPの会議に参加して多くの情報を集め分析した。 文献調査としては、ミシガン州の高大接続プログラムの種類(IB、AP、CTE、Direct College Credit/Concurrent Enrollment、Dual Enrollment、Early/Middle College等)と、それぞれのプログラムについての内容、参加資格、コースの費用、配信と実施地、学生への支援、移動手段、プログラムの位置づけ、参加人数等を明らかにした。さらに、2013年にNCESからDual Enrollmentと二重単位取得(Dual Credit)に関する報告書が出されたので、2005年のNCESの報告書と比較することで全米におけるこれらのプログラムの普及の実態を明らかにした。 高大接続プログラムの質については、コースへの参加はSATやGPAなどの成績により大学レベルの内容について行ける生徒のみが対象になっていること。また、生徒が参加するコースはカレッジのコースであり、高校生用にレベルを下げたものではないこと。これらが質の保証の根拠であると言う者がいるが、コースにもいろいろあり、必ずしも質の保証になっていないと主張する者もいるので、大学の単位の質に関するいくつかの文献を参考にして質の保証について考察を行った。
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