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2010 年度 実績報告書

現代インド南部2州におけるクリーミーレイヤーと最貧層の教育機会の生成過程

研究課題

研究課題/領域番号 22530929
研究機関順天堂大学

研究代表者

牛尾 直行  順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (10302358)

キーワードインド / クリーミーレイヤー / 教育機会
研究概要

本研究ではダリットの教育機会の生成過程を明らかにすることを目的としている。ダリットは各種の優遇政策の対象となっているが、その現実の生活条件にはダリット内で大きな社会的格差がある。そこで着目するのが、ダリットの中でもクリーミーレイヤーと呼ばれ、しばしば批判の標的となる比較的富裕な階層である。本研究ではクリーミーレイヤーと、それ以外のダリット(最貧困層)との教育機会格差の生成過程を比較しその差を明らかにすることに主眼を置いている。
今年度の2度の現地調査(2010.10および2010.12~2011.1)により、クリーミーレイヤーの社会的定義、社会的不可視性、最貧層の教育機会獲得のための教育ローンの利用、NGOによる教育機会補償などを明らかにしてきた。例えば、クリーミーレイヤーの社会的定義が近年その所得水準を急激に上昇させていることは、インドのダリット全体の社会的・経済的地位上昇を示しているのか、または最貧層との格差拡大を跡付けるものなのかは、次年度における事例研究調査で明らかにする論点として指摘した。
また、ダリットの教育機会に関する文献・書籍の収集・分析も同時に行い、本研究全体の分析枠組を作成した。その成果を日本教育制度学会大会で発表するなどの成果を出した。
日本において、教育学のみならず社会科学的研究においてインドにおけるクリーミーレイヤーの教育機会を扱った研究は未だ無く、インドの貧困と教育研究の萌芽的研究として重要であると考える。研究はおおむね順調に進展しているが、論文として中間報告的なものをまとめることが今年度はできなかった。そこが反省点である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] インドにおけるクリーミーレイヤーの教育機会とマイノリティズム2010

    • 著者名/発表者名
      牛尾直行
    • 学会等名
      日本教育制度学会
    • 発表場所
      山梨県立大学
    • 年月日
      2010-11-14

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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