• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

メタ認知的アプローチによる美術鑑賞学習方略の効果と課題

研究課題

研究課題/領域番号 22530950
研究機関筑波大学

研究代表者

石崎 和宏  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (80250869)

キーワード美術鑑賞 / メタ認知 / 学習方略 / 美術教育 / 鑑賞スキル
研究概要

本年度は、本研究課題の第一段階であり、美術鑑賞プロセスにおけるメタ認知のかかわりについての理論的なフレームワークを具体化し、以下のように考察を進めた。
1.美術鑑賞プロセスにおけるメタ認知のかかわりと定義の検討
まず、美術鑑賞学習におけるメタ認知のかかわりに関する先行研究をレビューした。特に美術鑑賞学習において、メタ認知がいかにかかわるのかについて、(1)発達的視点、(2)熟達化方略、(3)学習の転移、(4)学習者の資質のそれぞれの観点から検討した。次に、美術鑑賞学習におけるメタ認知の定義について検討した。一般にメタ認知は、メタ認知的知識とメタ認知的活動に分けられ、その両者が相互的に機能する活動ととらえられている。このメタ認知の分類をふまえ、美術鑑賞の学習におけるメタ認知的知識とメタ認知的活動を措定し、鑑賞スキルにかかわる活動を具体化し、それらをもとに鑑賞スキルにかかわるメタ認知活動の分析指標を作成した。
2.鑑賞スキルを方略的知識とするメタ認知支援の効果について
メタ認知を促す支援方策の効果を検討するために、学習者のどのようなメタ認知的知識が活用されて、どのようなメタ認知的活動が促されているかを明確にする必要があり、本研究では鑑賞スキルを方略的知識とする観点に着目した。つまり、メタ認知的支援としては、鑑賞スキルの観点を学習者に理解させる活動の支援に焦点をあて、鑑賞スキルの観点が学習者のメタ認知的活動においてどの程度活用されるか、そして鑑賞スキルの学習効果とどのように関連しているかを検討した。具体的には2009年度に実施した大学生のデータから、鑑賞での思考を文字として外在化した鑑賞文とふり返りの記述を分析の対象とし、すでに開発した鑑賞スキルの熟達指標と、鑑賞スキルのメタ認知活動の分析指標との関連について分析を進めた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Considering the framework of art appreciation repertoires2010

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Ishizaki, Wenchun Wang
    • 雑誌名

      International Journal of Education through Art

      巻: Vol 6, No.3 ページ: 327-341

    • DOI

      DOI:10.1386/eta.6.3.327_1

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi