研究課題
今次の音楽科の学習指導要領で新設された「共通事項」に掲げられた内容と共に、我が国における小学校の「音楽づくり」・中学校の「創作の活動」の領域に焦点を当てながら、教育現場での授業実践を踏まえた研究に取り組んできた。特に初年度は、東京及び上越を中心とした研究先進校における、身体表現活動を主軸とする言語を活用した活用型音楽学習の実践事例の授業分析を対象とした。その研究成果は、8月に中国北京での、国隙音楽教育学会ISME(International Society for Music Education)より(フル・ペーパーの大会誌掲載と共に)招待発表の機会を与えられた。このように今年度は、児童・生徒への身体表現や言語を生かした授業実践を経て、パフォーマンス評価や意識調査から、子どもの意欲の高まりや、言語活動を通じた協働型学習が活発化したデータ結果を得たことからも、取り組みの有効性が高く評価された。さらに、10月には韓国釜山での国際幼児教育学会において、幼小連携を視座とした発展的な研究成果に対して、招待発表の機会を得た。国内では9月に日本音楽教育学会第41回埼玉大会において、翌平成23年12月には鳴門教育大学での、日中教師教育国際学会(英文フル・ペーパー)において本研究の成果を発信した。国内の出版物においても研究成果の公開に努め、名古屋女子大学紀要、上越教育大学紀要、同学校教育センター紀要、日本ダルクローズ音楽教育学会の学会誌においていずれも査読を経て投稿論文が掲載された。前回の科研である平成19-21年度の継続的な研究として、小・中学校を通じた9年間を見据えた視点からの研究成果を国内外にあまねく発信した。来年度以降の米国調査研究に向けて、今年度は国内の研究成果が十分に確立できたと同時に、初年度にして、既に国際的なレヴェルでも大きな貢献ができたものと捉えている。
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日本教育大学協会研究年報
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上越教育大学研究紀要
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