研究初年度である本年度は新たな文献資料の収集と、以降の資料収集のための目録作り及び、既存データベースの点検、先の科研から今回の科研までに収集していた資料のデータベース化を行った。 まず、新資料の収集に関しては岐阜県立図書館、岡山県立図書館、広島県立図書館、島根県立図書館、群馬県立図書館を訪れ各県教育会機関誌を閲覧し、図画手工関連記事、論文、関係図書の書評、用具・材料の広告等を複写・収集したほか、愛知教育大学及び近隣大学図書館、公立図書館等が所蔵する『心理研究』『幼児の教育』など教育雑誌の復刻本を閲覧・複写し、愛知教育大学附属図書館参考係を通じて入手した複写資料とともにデータベース化した。また、古書店から図画・手工教育史関係書籍と明治・大正・昭和初期の教科書をできる限り購入、収集を行った。 つぎの、目録作りに関しては『教育関係雑誌目次集成』やネット検索、各県教育史関係書籍等から、神奈川県、満州、朝鮮、兵庫県等の教育会機関誌や『内外教育評論』『内外教育新報』などに関して、収録すべき資料をリストアップした。 既存データベースの点検と所蔵資料の処理に関しては、『教育報知』『教育時論』等のデータベース記載内容を原資料とつき合わせてチェックした。これに並行する形で、所蔵していた熊本、宮城、岩手各県教育会機関誌と『手工研究』『図画教育』等に掲載された掲載図画・手工関連資料のデータベースへの追加登載作業を進めた。以上のような作業のなかで図画・手工科に関する目的論や非難論、軽視論、無用論等をピックアップ、整理しつつある。
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