研究課題/領域番号 |
22530970
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研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
谷口 義昭 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (50240859)
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研究分担者 |
宮川 秀俊 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30181986)
魚住 明生 三重大学, 教育学部, 教授 (80345545)
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キーワード | ESD / PISA / 科学技術 / リテラシー / 教育課程開発 |
研究概要 |
ユネスコが提唱し、文部科学省が推進しているESD(持続発展教育)の理念に基づき、持続可能な発展の観点から現在の科学教育と技術教育を見直し、PISA型学力を育成する新しい教育プログラムの開発を試みた。技術科教育、特にものづくりに関する文献収集・調査を行い、データーベース化することができた。また、環境教育の一環としてエネルギーに注目し、風車の設計とその効率を目的にペットボトルを用いた風車の製作および効率評価について実践授業を試み、生徒は高い興味と関心を示した。さらに、LEGOを用いて風車モデルの組み立てへと発展させた。生物育成の分野において、魚類(奈良県大和郡山市特産の金魚)の飼育に注目し、理科と技術教育を合科した実験を継続している。また、キノコ栽培について、その培地と栽培条件の検討を行っている。環境保全の観点から、学校で製作する教材の利用と廃棄に注目し、木材塗装に用いる塗料を自然物である柿渋を用いて製品作りを行い、作業環境と使用において無害の製品化を実現した。中国の技術教育に注目し、技術教育の現状と課題について、特に教育内容にESDの観点が含まれているか否かを調査した。さらに、PISA型学力で世界のトップにあるフィンランドの技術教育および理科教育の現状を調査し、分析している。ESDにおいて、児童・生徒の科学および技術に対する倫理観が重要であるため、人権・倫理教育の観点から今後の学校教育のあり方について検討を加えた。
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