研究概要 |
研究課題名にある、〈材料,場,情報などでの「あそび」体験〉とは、造形活動における子どもの「原体験」「試行錯誤」「教科や領域を横断するような思考活動」などを象徴的に示した表現である。以下の研究課題を設定して,研究を進めた。 〈研究課題1 1965年頃から現在までの美術教育における「あそび」概念の変遷〉先行研究や文科省著作を参照し,美術教育における「あそび」概念に関して,他大学・研究機関からの文献収集・複写を行い整理した。また,「あそび」体験を活用していると考えられる先行実践校を視察し、記録・整理した。このほか、国際比較の視点からの考察のため,海外共同研究者マリオ・ウアラス氏との情報交換を行い,研究を深めた。 〈研究課題2「あそび」体験を活かすことにできる単元・題材の開発と実践・検証〉小中高の教師をメンバーとする研究協力者との研究会をもった。この場において,課題1に関する研究代表者からの報告と討議を行った。その中で,各協力者は,各勤務校の情報を交換し、先行実践を学んだ上,検討した。その上で,代表者からの素案を基に,〈単元・題材〉開発を進め,各勤務校での実践・検証の形をとった。「造形遊び」を活かした環境芸術活動,表現と表現を繋げる「鑑賞あそび」などの〈単元・題材〉開発を進め実践・検証をした。一方,大学においては代表者が,〈単元・題材〉開発を進めるPCシステムにより学習資料,教具を作成し,メンバーの各勤務校に配布した。幼児教育における活動開発ついては,連携研究者の栗山誠氏の協力の下に行った。 〈研究課題3 美術教師教育プログラムへの展開〉研究代表者は,これら課題1、2の成果をふまえ,課題3の素案をつくり、大学教育及び現職教員の研修会などで試行をした。
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