グリッドマーク株式会社が開発した Grid Onput システムと呼ばれる新しいドットコードシステムを用いて,一つのドットコードに4つの音声をリンクした「世界のあいさつを学ぼう!」のコンテンツを制作した。このコンテンツを用いることで、世界には様々な言語があることを知り、多様な文化が花開いていることを学ぶことができる。また、動物園の園内マップのそれぞれの動物のシルエット上に、日英の両言語の音声からなる動物クイズのヒントをリンクした「多摩動物公園を英語で学ぼう!」のコンテンツを制作した。それぞれの動物のシルエットには、園内の動物の様子の動画もリンクしてある。 課外学習用の教材として、高尾山の名所・旧跡の紹介だけでなく、生徒の高尾山登山の様子のビデオを随所に埋め込んだ「高尾山を学ぼう!」というコンテンツを制作した。本教材は、事前学習だけでなく、振り返りの学習としても使えるものとなっている。これらの手作りの教材は、八王子市や多摩市の小学校、筑波大学附属桐が丘特別支援学校、同大塚特別支援学校の児童生徒に大好評を博した。 研究協力校である筑波大学附属大塚特別支援学校や弘前大学教育学部附属特別支援学校、千葉県立我孫子特別支援学校、都立高島特別支援学校などで、児童生徒一人ひとりの困り感に対応した教材シートを制作し、語彙の獲得や発語の促進などの学習支援、自立支援の活動に取り組み、大きな成果を上げた。 今年度も、日本特殊教育学会で自主シンポジウムを企画し、全国の研究者や教員と研究成果を共有した。また、これまでの研究成果をまとめた論文が、IGI Global から発刊された Technologies for Inclusive Education: Beyond Traditional Integration Approaches の 11 章(pp. 220-243)として掲載された。
|