• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

特別活動のカリキュラム評価に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22531010
研究機関筑波大学

研究代表者

根津 朋実  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (50344958)

キーワード教科外活動 / 特別(教育)活動 / 課程化(curricularization) / 教科以外の活動 / カリキュラム評価 / チェックリスト法 / 木宮乾峰 / 自由研究
研究概要

この研究は、学校の教科外活動、とりわけ特別活動の改善に資する評価方法を開発するという目的をもつ。そのために、研究代表者が研究してきたカリキュラム評価の方法論を、特別活動にも応用できるよう検討するものである。
第一年次は基礎的作業の遂行にあたり、主な課題は、「特別活動(教科外教育)の評価に関する理論的な検討を、国内外の文献を用いて行う」だった。具体的には、プランゲ文庫等の諸データベースや先行研究の記載を利用し、関連文献のリストを作成して、文献収集に努めた。その結果、次の事実を新たに発見した。すなわち、当時の文部官僚木宮乾峰が月刊教育雑誌『教材研究』に多数の論考を発表し、日本の教科外活動の成立(1951年版学習指導要領(試案))に重要な役割を担ったという事実である。関連して、彼の履歴から、木宮乾峰、ヘーゲル研究に名を残す日高乾峰、日高一二三の三者が同一人物であり、戦前期の文部行政にも関与した事実を改めて確認した。これらは学会発表1件、学術雑誌論文2件として公にした。今後も木宮と教科外活動との関係について、検討を進める予定である。
もう一つの課題は、「カリキュラム評価の方法論を特別活動に適用するための予備的考察を行う。とくにチェックリスト法を中心とする」だった。この課題については、学会発表1件、学術雑誌論文1件として公にした。
第一年次の研究を遂行した結果、被占領期の文献に関し、望外の充実ぶりが明らかとなった。特に、教科「自由研究」から「特別教育活動」(中学校)ないし「教科以外の活動」(小学校)への課程化(curricularization)の進行、それにともなう評価論の変化は、基礎的かつ研究開始当初の見込みを超えた肥沃な研究領域と目される。
第二年次は、実践への適用を射程に入れつつ、これらのテーマについて引き続き検討を続ける。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 「特別活動の評価」に関する課題と方法-チェックリスト法の提案-2011

    • 著者名/発表者名
      根津朋実
    • 雑誌名

      筑波大学教育学系論集

      巻: 35 ページ: 55-65

  • [雑誌論文] 1951(昭和26)年学習指導要領一般編(試案)における教科外活動の課程化-木宮乾峰の所論を手がかりに-2011

    • 著者名/発表者名
      根津朋実
    • 雑誌名

      学校教育学研究紀要(筑波大学大学院人間総合科学研究科学校教育学専攻)

      巻: 4 ページ: 1-22

  • [雑誌論文] 木宮乾峰のカリキュラム論 -1951(昭和26)年版学習指導要領一般編(試案)の改訂担当者として-2011

    • 著者名/発表者名
      根津朋実
    • 雑誌名

      カリキュラム研究(日本カリキュラム学会)

      巻: 20(掲載決定、印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 木宮乾峰のカリキュラム論2010

    • 著者名/発表者名
      根津朋実
    • 学会等名
      関東教育学会第58回大会
    • 発表場所
      聖徳大学 松戸キヤンパス
    • 年月日
      2010-10-24
  • [学会発表] 「特別活動の評価」に関する課題と方法2010

    • 著者名/発表者名
      根津朋実
    • 学会等名
      日本特別活動学会第19回大会
    • 発表場所
      名古屋学院大学 名古屋キャンパス 白鳥学舎
    • 年月日
      2010-08-22

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi