研究概要 |
本年度は、中学校国語科における「話し合い活動」を対象としたメタ認知的な意識や思考活動の具体を明らかにするためのツールを開発することを目的として研究を進めた。とくに、先行研究の収集・整理及び検討による基礎的な作業をふまえた上で本研究の理論的枠組みを構築することと、学校現場との連携・協力体制を築きながら検証授業の構想を行うことを研究の柱とした。 本年度の具体的な研究実績については以下の通り。 1,先行研究の収集・整理および検討 学習ツールの開発および授業分析手法に関わる先行研究を国語科教育、教育工学、言語学等関連領域より収集・整理し、教材論、方法論(授業分析)的な観点からの検討を行った。 2,学習ツールの理論的枠組みおよび「メタ認知的な意識及び思考」の抽出及び分析システムの構築に向けた検討上記1を基に、学習ツールの理論的枠組みと、これと連動した学習者の実態調査の方法と実態分析の方法について検討を加えた。この具体的内容については、「研究成果」として論文「メタ認知的な意識及び思考を顕在化させるための視点一話し合い活動を対象とした授業研究に関する-考察-」を『上越教育大学国語研究』に発表した。 3,検証授業実施に向けた学校現場との連携 「話し合い活動」を組織した学習指導を実施するために、中学校教師(山本直恵教諭)及び小学校教師(木嶋達平教諭)との連携を図るための協力関係づくりを行った。また、小学校高学年との接続をふまえた中学校段階での教育実践、研究の推進を図るために、県内の小中学校との連携(柏崎市南中学校区小中授業交流会)を視野に入れた研究を行うこととし、23年度にはこの連携をふまえながら実験・実証授業を行うよう計画を立てた。
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