オルタナティブ教育プログラムで効果を上げている米国内の学校等について、そのシステム及びプログラムに関する調査を行い、の効果面を分類できた。具体的には、効果を上げている学校の共通点として、ハード面では、(1)別室指導におけるマニュアルの存在、(2)別室指導を対象とする児童生徒の「個別支援カルテ」の活用、(3)個別の課題に応じた指導プログラムの作成、の3点が、そして、ソフト面では、(4)教師主導ではなく、「児童生徒に自分で考えさせる」実践、(5)個別ではあるが、あらゆる機会を通して、集団活動的要素を取り入れる実践、が挙げられる。また、日本国内での別室指導において、学習指導を試行的に行ってもらったところ、個別支援を受けた生徒のその後の学校生活に対するアンケート((1)「学校が楽しい」、(2)「勉強がよくわかる」、(3)「自主的に勉強に取り組んでいる」)結果で肯定的な回答(平均値)が増加していることが見られた。このことは、今後の別室指導の在り方に大きな示唆を与えるものである。
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