研究概要 |
本年は研究初年度として以下のことを行った。 1.海外におけるマッサージ・補完代替医療現場の視察 (1)Touch Therapy Research Workshopに参加、米国のマッサージ研究所にて研究と病院での実践を視察した。研究の背景が日本とずいぶん異なっており、心理社会学的問題に根ざしていることが理解できた。マッサージが病院内で医療として行われてはいなかった。Dr.T.Fieldにより論文指導を受けた。 (2)Miami VA Medical Centerのnurccing home,terminal care視察:高齢者に対する統合医療(理学療法・作業療法・医療の統合)・ターミナルケアを視察した。高齢者施設やターミナルケアでマッサージは行われていなかった。 (3)代替医療センター視察:鍼灸師が刺鍼せずに経穴と認知を修正するイメージ療法を活用した治療を行っていた。 2.本研究の先行研究として前年に行った臨床的実験研究「按摩マッサージのがん患者の心身に対する効果」の検討と論文執筆を行った。 3.子宮がん摘出後のリンパ浮腫の人に対して鍼とリンパマッサージを併用して臨床効果を検討。 4.前年に引き続き、按摩マッサージの臨床効果にどんなメカニズムが関与するかを明らかにするために施術により発現変動する遺伝子パターンを検討した。対象は健康女性4人。個人差が大きいが、施術により交感神経抑制や代謝系に何らかの変化を及ぼすことが示唆された。
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