研究課題/領域番号 |
22531058
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
殿山 希 筑波技術大学, 保健科学部, 准教授 (50341756)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 医療・福祉 / 補完代替医療 / がんサバイバー / 按摩マッサージ / ランダム化比較試験 / 身体-心理効果 / パーキンソン病 |
研究概要 |
1.パーキンソン病患者に対する按摩療法の効果の発表 23年度には、研究対象の変更も視野に入れて、パーキンソン病患者に対する按摩療法の臨床研究を行った。そのデータをまとめて第77回日本温泉気候物理医学会総会(秋田県仙北市、平成24年6月8日)で発表した。高齢社会において増加しているパーキンソン病に按摩施術が有効であることが示唆された。今後、高齢者施設やリハビリの現場に視覚に障害のあるあん摩マッサージ指圧師の職域を拡げる可能性が考えられた。 2.がんサバイバーに対する継続的按摩療法の効果:ランダム化比較試験の実施 平成23年度にプロトコルを作成したが、試験開始に向けて、研究協力者や統計解析家とともに何度も検討を重ねた。その結果、割り付け法をランダム化ブロック法とし、エンドポイント項目・測定時期を改め、プロトコルを完成させた。その後、研究代表者の研究機関内の医の倫理委員会に研究申請を行った。倫理委員会承認後、速やかにインターネットにてランダム化比較試験を公開、試験を開始した。試験登録期間は平成24年10月13日~平成26年10月12日である。現在、他施設の研究協力者から適格基準を満たす患者の紹介を受け、9人が登録、試験中である。また、世界的にがんサバイバーに対する継続的按摩(日本式マッサージ)療法のランダム化比較試験は行われていないため、デザインペーパー(論文)を書き、英文雑誌に投稿中である。また、平成25年5月24日、第78回日本温泉気候物理医学会(別府市)にてデザインを発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
試験開始に先だって研究協力者とミーティングを行った際にプロトコルの不備が考えられて、その修正に時間を費やすことになった。また、プロトコル作成時に、私たちの予備研究結果をまとめた論文のデータを用いて、妥当な被験者数を計算したところ、申請時に予想していた被験者数を大幅に超えることになった。試験期間を平成26年10月と公開しているため、被験者数の確保が急ぐ。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、引き続き、被験者を確保して試験を継続する。研究方法については、昨年度と同様である。
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