小中学校や高等学校、幼稚園の通常学級における特別支援教育の推進のために、現在最も課題とされている「保護者への相談支援」専門機関との連携」の実施があげられている。本研究は、特別支援教育におけるすぐれた相談支援活動が実践できる教師を育成するために、その育成プログラム開発と相談実践をデータベース化して公開する検討を行った。具体的には、東京学芸大学教育実践研究支援センター『特別支援教育』支援事業室の研究事業を発展させて、(1)相談支援ができる教師育成プログラム(現職教員対象)の開発研究、(2)これまで経験した教師による相談事例の中で優れた実践(保護者タイプ・相談内容分析による)のデータベース化とハンドブックの作成を実施した。 <A班>相談事例収集・分析・検討班 教師による相談事例の中で優れた実践(保護者タイプ・相談内容分析による)のデータベース化とハンドブック化をおこなう。具体的な方法としては、収集した相談事例の中から優れた実践であるとされたものをデータベース化し、それらを編集してハンドブックとして発行し、配布した。 <B班>相談支援ができる教師育成プログラム開発班 特別支援教育における相談支援活動のための研修テキストと相談支援マニュアルの制作をおこなう。前年度までのプログラム開発の中で見いだされた研修内容や学修内容をまとめて、研修テキストと相談支援マニュアルを執筆・制作した。研究協力者によりこれらを評価してもらい、加筆修正を加えたのち、報告書を作成した。
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