研究課題/領域番号 |
22531071
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
久野 建夫 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (80186428)
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キーワード | 特別支援教育 / 個別の指導計画 / 1型糖尿病 / 低血糖 / グルカゴン |
研究概要 |
1.新規超速効型インスリン、グルリジンを使用し、これによって空腹時の低血糖が減少することを確認した。 2.持効型インスリンとしてのデテミルとグラルギンの両者の特性を検討し、どちらがより低血糖をおこしにくいか検討した。 3.診療を行っている1型糖尿病児童生徒に対し、学校での低血糖の頻度、程度を調査した。低血糖に伴うQOLの低下についても引き続き聴取を続けた。 4.問診により無自覚低血糖の存在を推測した。CGMSGOLDは使用法に困難を伴うことがわかり、新たにiPro2が開発され、より携帯に便利で測定しやすいため、別予算でこれを購入し持続血糖測定を進めている。1型糖尿病児童生徒のインタビューにより無自覚低血糖の学校生活、学習への影響を調査した。 5.低血糖の頻度の多いもの、無自覚低血糖に陥っているものについて、教員に面会し学校との連携を行った。 6.インターネット、公表文書により、American Diabetes Associationをはじめとする欧米の糖尿病関連団体、病弱教育関連団体の方針を調べ、学校でのグルカゴン注射について、教員が関与できる可能性を調査した。 7.診療録の記載方法について、PDCA形式(Plan-Do-Check-Act)によるサイクルを適用できる可能性を検討した。 8.SU剤受容体先天異常による新生児発症糖尿病の低血糖について、強化インスリン療法から経口血糖降下剤に変更し、血糖コントロールの状態、低血糖頻度の変化を調査した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度の目標にしたがって研究を進め、ほぼ当初の目的を達成したと評価したため。
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今後の研究の推進方策 |
1.診療を行っている1型糖尿病児童生徒に対し、学校での低血糖の頻度、程度を調査する。持続血糖測定装置(新たに購入したiPro2(ミニメド社))を携帯してもらい、測定を行う。低血糖時の循環動態について超音波診断装置で確認する。2.問診により無自覚低血糖の存在を推測し、持続血糖測定装置iPro2によって確認する。1型糖尿病児童生徒のグループインタビューにより学校生活、学習への影響を調査する。3低血糖の頻度の多いもの、無自覚低血糖に陥っているものについて新たに入手したiPro2を利用してより詳細に、学校と連携し、IEP(個別の指導計画)作成を働きかける。 4.American Diabetes Associationをはじめとする欧米の糖尿病関連団体、病弱教育関連団体を通じ、インターネット、公表文書、直接接触により、学校でのグルカゴン注射について、教員が関与できる可能性を調査する。
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