研究概要 |
キャリア教育に関する研修会(全国11都県)を通して,教員を対象とした質問紙調査を実施し,キャリア教育の認知度及び研修ニーズの把握と研修パッケージの全体構造を検討するための知見を得た。特別支援教育におけるこれらの調査はこれまで実施されておらず,本調査が初めてのものとなる。また,特別支援学校約1100校を対象とした,キャリア教育の推進状況及び課題に関する記述式の調査票を作成した。次年度発送し,本調査と合わせて分析する予定である。 特別支援学校及び障害者雇用を積極的に進めている企業及び特例子会社を訪問し,キャリア教育及び人材育成の実際について情報収集を行った。また,本研究に関するWebサイトを通して、全国各地の登録メンバーよりキャリア教育の推進に関する情報収集及び意見交換を行った。これらにより,障害のある人のキャリア形成支援の工夫や課題についての知見を得ることができた。 研修パッケージの内容について研究協力者と検討し,本研究の前研究として位置付く,国立特別支援教育総合研究所平成20~21年度専門研究B「知的障害教育におけるキャリア教育の在り方に関する研究」で開発した諸ツールをベースとした演習を含む,3日日程の研修会を実施した。全国各地より45名の参加があり,ツールの活用及び演習に関する意見・感想や,各地の推進状況に関する情報,今後の推進方策に関する知見を得ることができた。今後、各地における試行結果を収集する予定である。
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