研究課題
平成22年度は、解析的研究としては、擬似循環連分数の特殊関数による研究の継続として、四項以上の関係式の状態が明らかになりLeaping convergentsが四項関係式でも存在し明確な形で書くことができることがわかった。さらに一般の項数の関係式をみたす数列の数の逆数和関数の振る舞いが求められた。今までの研究では、連分数展開の近似分数がみたす三項までの関係式しか扱えなかったため、項数が四項以上のより一般の場合の関係式を扱えることになったことに意味がある。また、数列のみたす性質から数列を定めようという逆方向の研究として、連続する数の比がある無理数に収束するような数の性質が調べられた。代数的研究としては、海外共同研究者のLaohakosolらとの非アルキメデス付値におけるリュービル数の研究が成果を得た。また海外共同研究者のCaldwellらの協力を得て、フィボナッチ型のディリクレ級数の連分数展開の周期性が解明された。さらにシェルピンスキー数のベキの一般の基底の状態が調べられた。これは二進基底の従来の研究を拡張したものである。組み合わせ論的研究では、leaping convergentsの応用や発展として、線形関係式の研究を進めた。特に、海外共同研究者の一人であるHacene Belbachtrらとのパスカル三角形やその一般化の三角形に現れる線形関係式の研究が開始され、その最初の結果が論文にまとめられた。これは、三角形のある方向の和がみたす関係式を発見した従来にはない研究である。ディオファントス方程式の観点から、この方面の研究が引き継がれている。
すべて 2011 2010
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (6件) 図書 (1件)
Fibonacci Quarterly
巻: 48 ページ: 47-55
Publicationes Mathematicae Debrecen
巻: 77 ページ: 39-63
Cogressus Numerantium
巻: 2000 ページ: 187-196
Journal of Integer Sequences
巻: 13 ページ: Article 10.5.8
Linear and Multilinear Algebra
巻: 58 ページ: 875-886
Integers
巻: 10 ページ: 423-436
巻: 48 ページ: 265-275
AIP conference proceedings
巻: 1264 ページ: 27-40
AIP Conference Proceedings
巻: Vol.1264
日本数学会代数学分科会講演アブストラクト
ページ: 62-63