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2011 年度 実績報告書

堅牢なアーベル函数論の構築と精密化

研究課題

研究課題/領域番号 22540006
研究機関山梨大学

研究代表者

大西 良博  山梨大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (60250643)

キーワードAbel 函数 / 代数曲線 / sigma 函数 / Jacobi 多様体
研究概要

Weierstrass の楕円函数論に現れる sigma 函数をできるだけ一般の楕円曲線から出発して再定義し, そこから構成される普遍的楕円函数 (universal ellptic functsions) について研究した. 特に下記の 2 つの結果を得た. 2 については論文を執筆中である.
1. Scotland から J.C. Eilbeck 氏と Matthew England 氏の 2 人を山梨大学に招聘して, 2 週間に渡つて共同研究を行なつた. その結果, 上記の普遍的楕円函数について, Hermite-Frobenius-Stickelberger の 加法公式に類似してゐるが, 今までに知られてゐない型の加法公式を発見した. その公式は無限個の系列を持つのであるが, 未解明な点もあるため, その一部に限り完全に具体的に書き下した. 結果をまとめて arXiv.org に公表した.
2. 上記の再構成した sigma 函数の新しい構成法を発見した. 基本的な idea は sigma 函数の満たす平行移動公式 (translational relation) に現れる調整因子を周期格子を走らせてすべての和を取る. 但し, このままでは定数函数 0 になつてしまふので, 少し工夫をして, 自明でない平行移動公式を満たす函数を構成すると, 平行移動公式の解の 1 次元性により, その無限和が sigma 函数となる. まだ, 非自明な函数であることの証明に少し問題があるが, 概ね, この構成法ですべての種数の sigma が構成できる. これは theta 函数を必要としないことと, modular 不変性が明かになる点で有用である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通りに想定した海外研究者との交流を果たしてゐる.
やや方針の転換はあるものの, 確実に成果がでてをり, 論文にまとめる手順に入つてゐる.

今後の研究の推進方策

本年度、招聘し共同研究をした研究者と連絡を密に取りながら、論文を完成させて適切な学術誌に投稿する。予算的に可能であれば、英国を訪問してさらなる共同研究を推進する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Some new addition formulae for Weierstrass elliptic functions.2012

    • 著者名/発表者名
      J. C. Eilbeck, M. England, Y. Onishi
    • 雑誌名

      http://arxiv.org/abs/1207.6274

      巻: --- ページ: 1-16

    • DOI

      ---

  • [備考] ---

    • URL

      http://www.ccn.yamanashi.ac.jp/~yonishi/#publications

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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