研究概要 |
奇数次の直交群に関する三重旗多様体について、有限型になるための必要条件の証明を与えた。基本的ないくつかの無限型の典型例を構成し、それらを含む場合を排除することによって証明した。 また、その十分性については、平成22年度に公表した例を含むほとんどの場合に証明できた。最も複雑な興味深い場合の証明がまだ完成していない。 直交群においては、一般線形群の場合に有効であったindecomposable objectへの分解がうまく行かないので、直接的に軌道分解を詳細に調べる方法を採った。その結果、最大で15次の散在型のindecomposableの存在も示せ、非常に興味深い。 偶数次の場合も同様に研究できると思われる。この場合はLittelmannのspherical double cone,田中雄一郎のコンパクト群の両側剰余類分解の研究と関連している。彼らの研究との関連は開軌道の存在だけであるが、この研究ではすべての軌道を調べ、その数が有限であることを示す必要がある。 例外型については、有限型になる場合は非常に少ないと思われる。
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