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2012 年度 実績報告書

代数幾何学における純非分離射の諸相

研究課題

研究課題/領域番号 22540039
研究機関東北大学

研究代表者

原 伸生  東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90298167)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード代数多様体 / 特異点 / 正標数 / フロベニウス写像 / F爆発
研究概要

正標数の代数多様体Xと非負整数eに対し,Xのe次F爆発とよばれる自然な双有理変換FB_e(X)が安田健彦氏により定義されている. 正規2次元特異点のF爆発に関する前年度までの研究で, 2次元F正則特異点のF爆発が最小特異点解消であること, 及び, 単純楕円型特異点を含む2次元非F正則特異点のF爆発の様々な振舞いが明らかになってきている. 本年度は, このうちとくに単純楕円型特異点について未解決であった部分を考察し, 正標数の単純楕円型特異点(X,x)のF爆発の構造を完全に決定した. その結果としてとくに,Eを(X,x)の最小特異点解消における例外楕円曲線とするとき, 次の三条件の同値性を証明した.
(1) 交点数-(E.E)が標数pのベキではない.
(2) 任意の正整数eに対して, (X,x)のe次F爆発FB_e(X)は最小特異点解消と一致する.   (3) XのF爆発列{FB_e(X):e=0,1,2,...}が十分大きいeにおいて安定化する.
交点数-(E.E)が標数pのベキである場合は, XがF純か否かによってF爆発の構造は異なり, その構造も最小特異点解消の0次元閉部分スキームを中心とする爆発として記述される.
一般に, 正標数の代数多様体Xのe次F爆発は, 構造層のe次フロベニウス直像の普遍的平坦化であるから, このフロベニウス直像の構造は, F爆発の観点からも興味深い. そこで, 問題を大域的な設定に置き換えて, Xが非特異射影多様体である場合のフロベニウス直像の計算法について考察した. Xがトーリック多様体のときフロベニウス直像は直線束の直和になることは知られているから, トーリックでない最も単純な設定として, Xが標数2の射影平面を4点で爆発して得られる有理曲面であるときに, e次フロベニウス直像の計算を試み, その構造を決定した.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] F-bolowups of F-regular surface singularities2012

    • 著者名/発表者名
      N. Hara
    • 雑誌名

      Proc. Amer. Math. Soc.

      巻: 140 ページ: 2215-2216

    • 査読あり
  • [学会発表] Structure of the F-blowups of simple elliptic singularities

    • 著者名/発表者名
      原 伸生
    • 学会等名
      RIMS研究集会『高次元代数幾何の周辺』
    • 発表場所
      京都大学
  • [学会発表] フロベニウス直像とF爆発に関する幾つかの問題

    • 著者名/発表者名
      原 伸生
    • 学会等名
      杜の都代数幾何学研究集会
    • 発表場所
      東北大学

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公開日: 2014-07-24  

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