研究概要 |
前年度の研究:「申請研究1)のひとつ(1.1)ファノ多様体上の最小(小さい)次数の有理曲線族のパラメータ空間考察」の続きを行い、より広い条件の下、より精度のいい結果とその証明を与え研究を進展させた。定理は以下の通りである。 ●定理・全射f:X->Yの一般ファイバーをファノ多様体とする。 その反相対標準直線束-K_f(:=-K_X-f*K_Y)を半豊富と仮定する。 「その時、Yのエタール被覆Y'で底変換Y'x_YXはY'とFの直積(Fはfのファイバー)になる。」 という完全な証明を与えた。 その際の主要点は2点ある。以下は新しい結果である。 ・-K_fは決して巨大にはならない。 ・-K_fが誘導する飯高ファイブレーションの一般ファイバーをSとすると法束N_{S/X}は自明束。 この結果より高次元ファノ多様体でファイバー型の射を持つ場合、ある場合には自明束になることが分かり、高次元多様体の分類に有効な基本的定理の一つを得た。 この研究について以下で話した。 講演タイトル:On local triviality of Fano fibrations 場所,研究集会名,日時:スペイン(Casas del Tratado), Resolution of Singularities and Related Topics,2011・9月19日
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