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2010 年度 実績報告書

ミラー対称性の幾何学の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22540061
研究機関北海道大学

研究代表者

秦泉寺 雅夫  北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (20322795)

キーワードミラー対称性 / モジュライ空間 / 交点数 / ミラー写像 / 多項式写像 / 固定点定理
研究概要

本年度は、まず2つのケーラー類をもつトーリック多様体の場合に、ミラー対称性の計算に用いられるミラー写像等のB模型のデータを、多項式写像のモジュライ空間の交点数として表す手法を開発し、その成果をプレプリントとして発表した。また、この成果を日本数学会秋季総合分科会において発表した。
この結果は、ミラー対称性におけるグロモフ-ウィッテン不変量の計算の過程に明確な幾何学的意味を与え、わかりやすいミラー定理の証明につながる重要な結果であると考えられる。特に、2つのケーラー類を持つトーリックに対する拡張に成功したことは、申請者の着想が、複素射影空間だけでなく、より一般的な場合のミラー対称性にも適用できる事を実証したという点で非常に意義深いものである。
また、複素射影空間の場合に、B模型のデータを多項式写像のモジュライ空間の交点数として表す手法の応用として、ミラー定理の組み合わせ論的証明があげられるが、この方向においても、本年度にある程度の進展があり、来年度における完成を目指す目処がつきつつある。この方向の完成を来年度の主目標としたい。なお、この方向の先駆的結果を発表した申請者の論文は、本年度にJournal of Geometry and Physicsに掲載されることが決定した。
さらに、本研究課題の科研費使用の目的の一つとして、研究会の開催による研究者間の交流を挙げていたが、平成23年3月9日と10日の2日間にわたって、北海道大学で「Mini Workshop on Mirror Symmetry 2011」を開催し、国内のミラー対称性の研究者の成果発表と意見交換を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Direct Proof of Mirror Theorem of Projective Hypersurfaces up to degree 3 Rational Curves

    • 著者名/発表者名
      Masao Jinzenji
    • 雑誌名

      Journal of Geometry and Physics

      巻: (掲載予定)

    • 査読あり
  • [学会発表] Mirror map as generating function of intersection numbers2010

    • 著者名/発表者名
      秦泉寺雅夫
    • 学会等名
      日本数学会秋季総合分科会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2010-09-22

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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