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2011 年度 実績報告書

非アーベル的な位相的捩れと岩澤多項式の精密化

研究課題

研究課題/領域番号 22540068
研究機関千葉大学

研究代表者

杉山 健一  千葉大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90206441)

キーワード楕円曲線 / L関数 / 特殊値 / 岩澤理論 / Birch & Swinnerton-Dyer予想 / Tate予想 / 測度 / オイラー系
研究概要

結び目群と有理数体のGalois群との比較研究を進めていくうちに、楕円曲線のL不変量と色つきJones不変量との類似に気がついた。今年度はその考察に基づき、楕円曲線に伴うL関数の性質について、以下の新しい予想を定式化することができた。「有理数に係数を持つ二つの楕円曲線EとFが、5以上の素数で同じ型の通常還元を持つとき、Eにともなうp-進L関数のs=0での位数から複素解析的なL関数のs=1を引いた数は、Fのそれに等しいであろう」。この予想は、Mazur-Tate-Teitelbaum予想に含まれるが、逆に我々の予想から彼らの予想を導くことができる。したがって、両者は同値であるが、さらに我々の予想からBirchとSwinnerton-Dyerによる「楕円曲線のL関数のs=1での位数は、そのMordell-Wei1群の階数に等しいであろう」を導くこともできる。我々の予想を証明するために、通常のゼータ関数に対して岩澤理論を展開し、複素解析的なL関数とp-進L関数を比較する理論を確立しようと試みた。もしこの理論が完全に確立されれば、我々の予想が証明され、その結果BirchとSwinnerton-Dyer予想ならびにMazur-Tate-Teitelbaum予想が正しいことがわかる。しかし、残念ながら未だ問題が残っている。それは我々の(構築中の)理論から、ある仮定を満たす楕円曲線のL不変量はすべて等しいという結論が導かれてしまうが、それは強すぎる帰結である。したがって、理論に修正を加えなければならないというのが現状である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

結び目群の考察を整数論で展開することにより、BirchとSwinnerton-Dyerによる予想に十分な裏付けを行うことができた。

今後の研究の推進方策

それは我々の(構築中の)理論から強すぎる結果が導かれてしまうため、修正が必要である。これからの課題として、どこが問題なのかをはっきりさせることが当面の問題である。.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 高次元線型符号について2012

    • 著者名/発表者名
      杉山健一
    • 学会等名
      金沢大学数学教室談話会
    • 発表場所
      金沢大学理学部
    • 年月日
      2012-02-03

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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