研究概要 |
(1)可換群Gの濃度が実数直線のべき集合の濃度以下であるのとき、Gの任意の無限部分集合Aに対して円周群Tの連続体濃度cのべき乗Hへの准同型写像fが存在してf(A)はHで稠密になることを証明した。 (2)可換群Gの濃度が実数直線のべき集合の濃度以下であるとし、Gの部分集合からなる可算な族Sを考える。族Sに属する各集合Aに対して、AのMarkov-Zariski閉包と位相TにおけるAの閉包は一致するようなG上の群位相Tが存在することを証明した。また、(G,T)の完備化がコンパクト位相群になるようなTを構成した。 (3)可換群Gの稠密可能な部分集合Aの性質を解明した。Gの可算部分集合AはGで稠密可能であるための必要十分条件はGの濃度が実数直線のべき集合の濃度以下でAのMarkov-Zariski閉包はGと一致することを証明した。 (4)fを自然数全体の集合NからNに無限大を加えた集合Mへの関数とする。群Gの点列a_nがf-収束するとは整数からなる任意の列z_nが与えられたとき、すべての自然数nに対して|z_n|がf(n)以下であるならばGの点列a_1^{z_1}...a_k^{z_k}はあるGの元に収束することである。位相群Gのf-収束する点列の存在を調べた。特に、Gが局所コンパクトや距離付け可能であるとき、f-収束する点列の存在について結果を得た。
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