研究概要 |
pを素数Gをリー群または代数群,BGをその分類空間とする.研究の目的としてすでに計算されているBGのコホモロジーの計算結果をより見通しよい方法で再計算すること,そしてそれを通して分類空間のコホモロジーの計算の統一的方法を見いだすことを挙げた.平成22年度には射影ユニタリ群の分類空間のmod pコホモロジーについては極大トーラスの正規化部分群の部分p-群(可換基本p-群のリース積)のコホモロジーと関連した形で記述できる可能性についての予想を数理解析研究講究録No.1679の中で述べた.例外リー群E_7の分類空間のmod2コホモロジーについては射影ユニタリ群の分類空間のポワンカレ級数の記述方法にもつながる形でより分かりやすいポワンカレ級数の記述方法を見いだし2010年11月のホモトピー論シンポジウムで発表した.例外リー群E_6,E_7,E 8の分類空間のmod2コホモロジーはスチーンロッド代数上の代数として次数4の元ともう一つの元から生成されると予想されている(E_6,E 7については正しいがE_8の場合は予想である).複素ベクトル束の特性類であるチャーン類を用いて例外リー群の分類空間のmod2コホモロジーの次数が4ではない方の生成元あるいはその2乗が記述できることを示し2011年1月と3月に研究集会で話をした.例外リー群の分類空間のmod2コホモロジーの生成元の間には非自明な関係式があることが知られているが,生成元をある複素表現のチャーン類として表したときに例外リー群E_6の分類空間のmod2コホモロジーの生成元の間の関係式がチャーン類とスチーンロッド代数の満たすべき関係式(ウーの公式)から導かれることを見いだし2010年11月に岡山大学で話をした.
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