研究概要 |
pを素数Gをリー群または代数群,BGをその分類空間とする.研究の目的としてすでに計算されているBGのコホモロジーの計算結果をより見通しよい方法で再計算すること,そしてそれを通して分類空間のコホモロジーの計算の統一的方法を見いだすことを挙げた. (1)例外リー群E_6,E_7,E_8の分類空間のmod2コホモロジーはスチーンロッド代数上の代数として次数4の元ともう一つの元から生成されると予想されている.これに関連して複素ベクトル束の特性類であるチャーン類を用いて例外リー群の分類空間のmod2コホモロジーの次数が4ではない方の生成元あるいはその2乗が記述できるという定理の簡単な証明を論文"Chern classes and generators"にまとめて投稿した.これは年度内に受理され出版された. (2)例外リー群の分類空間のmod2コホモロジーの生成元の間には非自明な関係式があることが知られているが,生成元をある複素表現のチャーン類として表したときに例外リー群E_6の分類空間のmod2コホモロジーの生成元の間の関係式がチャーン類とスチーンロッド代数の満たすべき関係式(ウーの公式)から導かれることを見いだした.これについてはE_7の場合も含めた形で論文として計算機での計算結果をふまえてまとめようとしているところである. また研究の目的として分類空間BGの一般コホモロジーやモチービックコホモロジーの計算も挙げていた. (3)平成23年度にはすでに投稿してあったモチービックコホモロジーについての論文"Coniveau spectral sequences of classifying spaces for exceptional and Spin groups"が受理され出版された.
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