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2011 年度 実績報告書

複素ラグランジュ部分多様体の生成関数の研究と応用

研究課題

研究課題/領域番号 22540103
研究機関名城大学

研究代表者

江尻 典雄  名城大学, 理工学部, 教授 (80145656)

キーワード複素ラグランジュ錐 / 生成関数 / 極小曲面 / 平坦トーラス / Jacobi operator / モース指数 / Schwarz'P曲面 / Gyroid
研究概要

1. 解析的に定義される極小曲面のJacobi operatorの指数(モース指数)を複素幾何学におけるリーマン面の第1種、第2種のアーベル微分の周期から計算するアルゴリズムを構成した。その応用を佐賀大学の庄田敏宏准教授と共同で研究した。3次元平坦トーラスの種数3のP曲面、D曲面、Gyroid、CLP曲面、H曲面、TT曲面および種数4のIW-P曲面に加えて本年度はP曲面を含むtP family、D曲面を含むtD family、Gyroid、LidinoidとTT曲面を結ぶrG family、GyroidとtD familyの1つを結ぶtG familyついてその存在と得られた結果からアルゴリズムを用いてその指数とCMC安定を研究できることが分かった。rG familyはFogden等他分野である結晶学の研究者に知られていたがその数学的な研究は存在も含めて今迄なかったものである。今後数学的な研究対象として詳しい研究が必要と思われる。
2. 種数3の3次元トーラスに埋め込まれた極小曲面の変形空間は実9次元であり変形空間に与えられるspecial pseudo Kaeher structureに関してラグランジュ部分多様体となっている。Meeks'familyが与えるラグランジュ部分多様体とGyraid, Lidinoidが与えるラグランジュ部分多様体が異なりそれらの交差する極小曲面は自明でないJacobi場を持つことが分かった。このような交差する極小曲面での近傍の極小曲面の研究が今後重要であると思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

special pseudo Kaehler structureを用いて極小曲面のJacobi operatorの指数(モース指数)を複素幾何学におけるリーマン面の第1種、第2種のアーベル微分の周期から計算するアルゴリズムができたからである。

今後の研究の推進方策

構成したアルゴリズムを用いて様々な極小曲面の指数を計算し極小曲面の変形空間のspecial pseudo Kaehler structureを明らかにすることである。これは極小曲面の変形空間が作るcomplex Lagrangian coneの詳しい構造を見ることになり更なる生成関数の研究が深まるとの考えである。更にガウス写像の像から構成されるnullsubmanifoldの研究につながるからである。問題点としては種数3のリーマン面の第1種、第2種のアーベル微分の周期を求めるアルゴリズムが必要になることと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A remark on complex Lagrangian cones in H^n2011

    • 著者名/発表者名
      N.Ejiri, K.Tsukada
    • 雑誌名

      Recent Progress in Differential Geometry and its related fields

      ページ: 151-157

    • 査読あり
  • [学会発表] Minimal surfaces of genus 3 in T^32012

    • 著者名/発表者名
      江尻典雄
    • 学会等名
      名城大学幾何学研究集会「極小曲面と幾何構造」
    • 発表場所
      名城大学
    • 年月日
      2012-03-06
  • [学会発表] トーラス内の極小曲面の変形空間上のspecial pseudo Kaehler structureとその応用2011

    • 著者名/発表者名
      江尻典雄
    • 学会等名
      京都大学数理解析研究所「部分多様体の微分幾何学的研究」
    • 発表場所
      京都大学数理解析研究所
    • 年月日
      2011-06-28

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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