• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

複素ラグランジュ部分多様体の生成関数の研究と応用

研究課題

研究課題/領域番号 22540103
研究機関名城大学

研究代表者

江尻 典雄  名城大学, 理工学部, 教授 (80145656)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2015-03-31
キーワード複素ラグランジュ錐 / 生成関数 / 極小曲面 / 平坦トーラス / Jacobi operator / モース指数 / Schwarz' P 曲面 / Gyroid
研究概要

1.解析的に定義される極小曲面のJacobi operatorの指数(モース指数)を複素幾何学におけるリーマン面の第1種、第2種のアーベル微分の周期から計算するアルゴリズムを構成した。その応用を引き続き佐賀大学の庄田敏宏准教授と共同で研究した。4次元平坦トーラスの種数4のhyperelliptic minimal surfaceについては周期条件の難しさからその存在自体が知られていなかったがアルゴリズムを使いその存在の証明が得られた。さらにそのモース指数の計算にも成功した。応用としてholomorphicでないがhyperelliptically stableである例も発見できた。
2.種数3の3次元トーラスに埋め込まれた極小曲面の変形空間は実9次元であり変形空間の境界に現れる極小曲面を調べることは変形空間の大域的構造を調べるにあたって重要である。Meeks'familyは大域的に書き下された極小曲面の変形空間の例であるが、そこ境界に現れる極小曲面を決定した。これは佐賀大学の庄田敏宏准教授と神戸大学の藤森祥一准教授との共同研究である。
3.Klein対応とnull submanifoldの研究から4次元複素ユークリッド空間の2次元ruled complex Lagrangian submanifoldの構成方法を与えた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

special pseudo Kaehler structureを用いて極小曲面のJacobi operatorの指数(モース指数)を複素幾何学におけるリーマン面の第1種、第2種のアーベル微分の周期から計算するアルゴリズムの応用が少しづつできつつあり、種数3の3次元トーラスに埋め込まれた極小曲面の変形空間についての研究の全体像が見えてきたことである。

今後の研究の推進方策

構成したアルゴリズムを用いて様々な極小曲面の指数を計算し極小曲面の変形空間のspecial pseudo Kaehler structureを明らかにすることである。これは極小曲面の変形空間が作るcomplex Lagrangian coneの詳しい構造を見ることになり更なる生成関数の研究が深まるとの考えである。さらにMeeks'familyではない種数3の極小曲面の変形空間についての研究が必要である。問題点としては種数3のリーマン面の第1種、第2種のアーベル微分の周期を求めるアルゴリズムが必要であるができていない点である。フロベニウス構造との関わりがあると思われるのでその方面の資料を収集したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] H^n内の複素ラグランジュ部分多様体について2012

    • 著者名/発表者名
      江尻典雄
    • 学会等名
      RIMS研究集会 部分多様体と四元数構造
    • 発表場所
      京都大学数理解析研究所
    • 年月日
      20120625-20120627
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi