研究概要 |
(1)超幾何積分とガウス・マニン接続:複数個の一般次数の1変数多項式のべきの超幾何積分に関してガウス・マニン接続を構成した.その平坦な接続形式は対数的で,シューア1形式の表示をもつことがわかった.付随してホロノミックな線形偏微分方程式も構成できた.さらに,同次元性より,係数の空間上に判別式=0,終結式=0に沿って対数極をもつ捩率0の平坦なアフィン接続も構成できた. (2)(3,3)型6次元空間上の共形不変な場の理論:6次元空間は旗多様体としてSO(4,4)/Pとして表示できるが,P=MAN(ここでM=SO(3,3))のスカラー,ベクトル,スピンの誘導表現としてSO(4,4)の無限次元表現から質量0のスカラー場,電磁場,電子場を構成した.不変な運動方程式と解を考えた. (3)次数つきリー代数の表現に付随したもの:重みつき線形偏微分方程式系とグラスマン多様体での部分多様体の外在的幾何との関係で,射影構造と共形構造の第1種以外の平坦でないものはA型接触構造とC型接触構造しかないことは示しているが,低次元のSL(3)とSp(2)の場合に明示的に調べた.またその場合に線形と非線形の関係がわかり,一般化ができた.例えば,D_2型線形とD_3型非線形,A_2型線形とC_3型非線形の関係がわかった. (4)共形3対性に関連したもの:以前調べたC_2型旗多様体におけるツイスター図式とG_2型旗多様体におけるツイスター図式の幾何と特異点論の関連性がわかり,さらにA_2型,A_3型,B_3型を含む形でD_4型のヒエラルキーを考えた.ディンキン図形からわかるように3対性が見えてくる.(4,4)型ベクトル空間での1次元ヌル,2クラスの4次元ヌル全体からなるS^3×S^3と同相な3対のQ_0,Q_+,Q_-でのエンゲル曲線からの接曲面の特異点の分類を3対性を考慮しておこなった.
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