研究課題
自由変数xおよび y を持つ論理式φ(x,y)を考える.yの部分にパラメータを代入した場合を考える.このパラメータが樹形図状に並んだ場合が興味ある場合である.モデル理論における,理論のクラスの分類において,この樹形図上のノードに並んだパラメータを代入した論理式の集合が重要になる.実際にモデル理論的安定性およびモデル理論的単純性などは,ある種の論理式集合Γが解を持つか否かということで定義されている.本研究においては,Γにおいてパラメータ集合が一様樹形図としてとることができるか否かについて研究を行った.Γに対する同質性の条件として,「部分樹形図条件」,「弱い意味での樹形図条件」,ならびに「強い意味での樹形図条件」を定義して,Γがそれらを満たすときに,Γのパラメータ集合として,それぞれ「一様樹形図」,「弱い意味の一様樹形図」,ならびに「強い意味での一様樹形図」の存在を示した.弱い意味での場合においては,Shelahが明確には述べていなかった結果の厳密な意味での証明を与えている.また以上の結果は,樹形図が横幅がω,高さがωの場合であるが,応用を目指した場合には,これ以外の形の樹形図の考察も必要になる.我々は,高さが偶数のノードではその後継ノードが一つだけの場合も考察をし,単純性理論の考察へ応用を行った.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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J. Math. Soc. Japan
巻: 64, No. 3, ページ: 783-797
Ann. Pure Appl. Logic
巻: 163, No. 12, ページ: 1891-1902