研究課題/領域番号 |
22540118
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
池田 榮雄 富山大学, 大学院理工学研究部(理学), 教授 (60115128)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 応用数学 / 反応拡散系 / 中心多様体 / 縮約形 / 相互作用 / ダイナミクス |
研究概要 |
2種類のスケールに対して,3成分FitzHugh-Nagumo方程式系の空間1次元定常パルス解の存在とその安定性を明らかにした。その結果,3種類の分岐が起こることを確認した。(i)ドリフト分岐(定常パルス解から進行パルス解が分岐),(ii)ホップ分岐(定常パルス解から振動パルス解が分岐),(iii)サドル-ノード分岐(定常パルス解がターンして安定性を交換)。さらに,これらの3つの特異点での線形化問題の固有関数,共役問題の固有関数などの構成を行い,それを基に特異点近傍での発展方程式の解のダイナミクスを解析した。使った手法は繰り込み群などを利用した縮約理論である。また,途中であるが,非一様性との相互作用の解析も進めている。 連携研究者は,栄伸一郎(九州大学),小川知之(大阪大学)の各氏である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2種類のスケールを持つ3成分FitzHugh-Nagumo方程式系の空間1次元定常パルス解の存在とその安定性に少し時間を費やしたが,その後の特異点近傍での固有関数の計算に関しては順調に進んだ。非一様性との相互作用の計算も概ね進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
少し計算が残っている様々なタイプの非一様性との相互作用のダイナミクスの計算を継続する。さらに,研究課題の最終年として,空間2次元での定常スポット解の存在,安定性,特異点近傍での固有関数の構成,非一様性との相互作用に関して研究を推進する。
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