研究概要 |
信号処理や画像解析における重要なテーマのひとつとして,超解像度(super-resolution)がある.これは,信号や画像などの与えられたデータから,与えられたデータの解像度よりも高い解像度のデータを構成するという問題である.超解像度を使った解析は,観測衛星や人工地震によって得られる観測データのように,データを得ることが高価であったり困難である場合には本質的な役割を果たす.超解像度解析の研究は数多くあるが,本研究のテーマは局所超解像度解析であり,新たに観測などによって得られる情報を使って信号や画像の興味がある一部分の解像度を高くするという点が異なっている 本年度は,スパース表現(sparse representation)(信号や画像を比較的少ない情報で表現すること)に関連し,逆問題の中心課題のひとつとなっているD.Donoho, E.Candes, J.Romberg, T.Tao達の圧縮可能測定(compressed sensing, compressive sensing)を研究し,その結果として論文「圧縮センシングの基礎とその研究動向」がシステム制御情報学会誌に掲載され,また,論文「Equivalent mean breakdown points for linear codes and compressed sensing by l_1 optimization」がProceedings of the 10th International Symposium on Communications and Information Technologies 2010 (ISCIT 2010)に,そして論文「Mean breakdown points for compressed sensing by uniformly distributed matrices」がJSIAM Lettersに掲載された
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