本年度は、本研究の初年度であり、準備の意味もあり、パルス解の存在についてまとめた。この研究は、散逸系と異なる効果も入っていて、面白い。非線形シュレーディンガー方程式と反応拡散系の面白いところが二つ、重なっていて、結果もその二つの特徴をよくとらえている。 まず、我々は、ルジアート=レフィーバー方程式について、分岐定理を用いた分岐解析を行い、結果を得た。標準的かもしれないが、大事なものである。また、次に、中心多様体定理の応用を行った。5次の項の係数まできちんと計算することで、二次分岐として、一回、ベンディングする解を捉えた。さらに、モード相互作用による分岐解析を行い、スネーキングの芽となる解の二次分岐を捉えた。 このよう二次分岐を数学的にきちんととらえる解析はあまり例がなく、結果は、PHYSICADという数学ばかりでなく、非線形科学の方面にも定評のある国際的な論文誌に公表した。
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