アメリカンオプションに対するショートフォールリスクを考えるため,確率過程上の凸リスク測度の研究を行った.特に,確率過程の最大値がOrlicz空間に入るような空間を導入し,凸リスク測度の表現定理を導出した.次に,凸リスク測度とgood deal boundの関係について研究した.市場が凸錘であるときに,(1) superhedging costの諸性質,(2) 凸リスク測度があるgood deal boundの上下限を与えることとrisk indifference priceであることの同値性,(3) 価格付け理論の基本定理の拡張,について調べた.さらに,市場が単に凸である場合へ拡張した.
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