代数的誤り訂正符号の一般化と見なすことができ,量子誤り訂正に適用可能な剰余符号(quotient codes)を研究した.本研究は,自ら考案した連接の手法による剰余符号の構成法の具現化と性能解析の精緻化,またはその周辺に関するものである.例えば,申請と前後して,提案の多項式時間構成可能な符号が,盗聴通信路(wiretap channel)において漸近的に最適であることを証明したが,これに付随する結果を本研究期間中に発表した.また,研究期間の後半では,2次元系の任意の量子情報処理を構成する方法を提案した.これも建設的・具体的な情報処理方式であり,その最適性も自ら厳密に証明した.
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