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2011 年度 実績報告書

補間多項式の収束性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22540162
研究機関関西学院大学

研究代表者

北原 和明  関西学院大学, 理工学部, 教授 (40195277)

研究分担者 地道 正行  関西学院大学, 商学部, 教授 (60243200)
キーワードテイラー展開 / 補間多項式 / エルミート補間多項式
研究概要

補間多項式の考え方を用いてテイラー展開を考える。例えばxy平面で,(x0,y0),(x1,y1),…といったデータ点が与えられたとする.このとき,これらのデータ点を通るような関数を与えてデータ点で与えられているx座標以外のxの値における$y$の値を近似することを補間という.また,この近似関数が多項式であるならばこの多項式のことを補間多項式と呼ぶ.データ点のx座標を標本点と呼ぶが補間多項式では標本点が相異なものだけでなく重複を認める標本点のとり方を認めるような補間多項式を考えることができる.この条件をみたす補間多項式をHermite補間多項式と呼ぶ.与えられた関数がある$1$点の標本点で無限回微分可能な時,その標本点についてのHermite補間多項式はその点を中心とするテイラー多項式になることがわかっている.これを基に,2点テイラー展開可能であることの定義を考え2点テイラー展開可能な関数のクラスを見つけることを行った.
まず,関数fが2点テイラー展開可能であることの定義であるが,与えられた2個の標本点における重複度n(各標本点の重複度がn)のエルミート補間多項式pn(x)を考え,nを無限大にしたときにpnが被近似関数に定義された区間の点で収束するとき,fは与えられた2点でテイラー展開可能であると呼ぶことにする.
以上を準備として2点テイラー展開について取り組んだ.得られた結果は大きく2つある.1つは1点テイラー展開可能な関数(通常のテイラー展開可能な関数)が2点テイラー展開可能であることである.もう1つは,x=0を境にxが0以上の範囲で多項式p(x)で表され,xが負の範囲では多項式q(x)で表される関数f(x)を与えたとき,この関数は2点-1,1を中心にして2点テイラー展開可能であることについて示した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2点テーラー展開可能な関数のクラスを数値実験から得ることを目標としていた.その結果,2点テイラー展開可能な2つの関数のクラスを見つけることに成功したので,おおむね順調に進展していると考えられる.

今後の研究の推進方策

これまでに得られた結果を基にして,次の2つの課題を考えることで研究を推進させていく.1つは2点テイラー展開可能な関数の新たなクラスを見つけたり,3点テーラー展開可能性について研究を行う.もう1つは,絶対値補間についてである.補間に関して絶対値をとったときに被近似関数の関数値の絶対値と一致するような補間を絶対値補間とよぶ.これについて得られている結果を整理して,より一般的な結果が得られるように研究を行う.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A Note on Two Point Taylor Expansion2012

    • 著者名/発表者名
      K. Kitahara, T. Chiyonobu, H. Tsukamoto
    • 雑誌名

      International Journal of Pure and Applied Mathematics

      巻: 75 ページ: 327-338

    • 査読あり
  • [学会発表] A note on two point Taylor expansion2011

    • 著者名/発表者名
      K.Kitahara, T.Chiyonobu, H.Tsukamoto
    • 学会等名
      Paul Turan Memorial Conference
    • 発表場所
      ブタペスト(ハンガリー)
    • 年月日
      2011-08-23

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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