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2011 年度 実績報告書

熱方程式・波動方程式の解を保つ変換の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22540169
研究機関茨城大学

研究代表者

下村 勝孝  茨城大学, 理学部, 准教授 (00201559)

研究分担者 西尾 昌治  大阪市立大学, 理学研究科, 准教授 (90228156)
堀内 利郎  茨城大学, 理学部, 教授 (80157057)
安藤 広  茨城大学, 理学部, 講師 (60292471)
キーワード熱方程式の解を保つ変換 / caloric morphism / 波動方程式の解を保つ変換 / Appell変換 / Bateman変換
研究概要

本研究の目的は、熱方程式と波動方程式の解を保つ(方程式の解を再び方程式の解に写す)変換を、応用も意識し、「変換の形を具体的に決定する」をキーワードにして調べることである。今年度の研究実績の概要は、以下の通りである。
1.次元が3以上のユークリッド空間上で、固有値が一般の超双曲型方程式(非退化非正定値)に対して、波動方程式に対するベイトマン変換を拡張してベイトマン型変換を定義し、解を保つ変換であることを示すと同時に、反転変換とベイトマン型変換を相互に表す関係式を得た。結果をまとめた論文は、現在投稿中である。
2.ユークリッド空間上で、固有値が一般の超双曲型方程式(非退化非正定値)の解を保つ変換を、熱方程式、波動方程式の解を保つ変換と同じ形で定式化し、3次元以上の場合に形を完全に決定した。一般には波動方程式の場合と同様に、全ての変換は、相似変換か、反転変換と相似変換の合成か、上記1で定義したベイトマン型変換と相似変換の合成になるが、偶数次元かつ符号数が半々で対称性を持つ計量の場合には、この3種類と逆転との合成が更に加わる。上記1の結果から、逆転を除けば、解を保つ全ての変換は、合成する変換の個数を増やせば、相似変換と反転変換のみ、あるいは相似変換とベイトマン型変換のみでも書くことが出来る。この結果により、一般ローレンツ群で不変な計量に関する熱方程式の解を保つ変換の形を決定する問題を解決する道具立てが揃った。結果を現在論文にまとめているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

一般の超双曲型方程式(非退化非正定値)の解を保つ変換の形を決定するのに、思っていたよりも時間がかかったため。

今後の研究の推進方策

一般ローレンツ群で不変な計量に関する熱方程式の解を保つ変換の形を決定する問題を中心にして研究を進めて行く。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A relation between the Lorentzian inversion and the Bateman transformation2012

    • 著者名/発表者名
      Katsunori Shimomura
    • 雑誌名

      Math.J.Ibaraki Univ.

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Liouville type theorem associate with the wave equation2011

    • 著者名/発表者名
      Katsunori Shimomura
    • 雑誌名

      Math.J.Ibaraki Univ.

      巻: 43 ページ: 51-64

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Caloric morphisms between different radial metrics on semi-euclidean spaces of same dimension2011

    • 著者名/発表者名
      Katsunori Shimomura
    • 雑誌名

      Math.J.Ibaraki Univ.

      巻: 43 ページ: 13-41

    • 査読あり
  • [学会発表] 非正定値計量の等角写像について2010

    • 著者名/発表者名
      下村勝孝
    • 学会等名
      2011年度ポテンシャル論研究集会
    • 発表場所
      岐阜大学
    • 年月日
      2010-11-04

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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