研究概要 |
可積分階層は無限自由度の古典可積分系である.代表的な例としてKP階層と戸田階層ならびにそれらの多成分系がある.本研究は数理物理の最近の進展の中から題材を取り上げて,可積分階層の理論と応用の両面を考察した.すべての題材は数理物理学の最近の進展において重要な役割を果たしている.理論面に関しては,戸田階層,無分散戸田階層,B型ならびにD型の可積分階層に関して一連の成果があった.応用面のテーマは統計力学,ゲージ理論,弦理論からそれらに関連する数学的諸問題に至るまで広範囲にわたる.離散的量子力学の可解模型も直交多項式系の観点から研究対象とした.
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