研究課題/領域番号 |
22540196
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
増本 誠 山口大学, 理工学研究科, 教授 (50173761)
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研究分担者 |
柴 雅和 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授(Emeritus Professor) (70025469)
山田 陽 東京学芸大学, 教育学部, 教授(Professor) (60126331)
柳原 宏 山口大学, 理工学研究科, 准教授(Associate Professor) (30200538)
幡谷 泰史 山口大学, 理工学研究科, 准教授(Associate Professor) (20294621)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | リーマン面 / 正則写像 / 極値的長さ / 穴あきトーラス |
研究概要 |
種数正のリーマン面Rと,R上の交点数が1である2本の単純閉曲線からなる順序対との組Yを,把手を指定したリーマン面という。Rが種数1,境界成分の数が1のリーマン面であるとき,Yを印付き穴あきトーラスと呼ぶ。印付き穴あきトーラス全体のなす空間をTとする。Tは境界付の3次元実解析的多様体である。 把手を指定したリーマン面Yを固定したとき,Tの元Xで,XからYへの正則写像が存在するもの全体の集合をT[Y]と表し,XからYへの有限葉正則写像が存在するもののなす部分集合をT'[Y]と書く。これらの集合T[Y]とT'[Y]はいくつかの共通点を持っている。とくに,極値的長さの臨界値と呼ぶ量が定まる。一般に,任意の印付きトーラスXは,一意的に定まる印付きトーラスから水平線分を取り除くことにより得られる。Xの基本極値的長さとはこの印付きトーラスの太さを表す指標である。XがT[Y]またはT'[Y]に属するか否かは基本極値的長さのある値を境に劇的に変わる。その境目の値が先述の極値的長さの臨界値である。T[Y],T'[Y]に対する極値的長さの臨界値をそれぞれL[Y],L'[Y]とおく。 定義からT'[Y]はT[Y]の部分集合であるが,Yが印付きトーラスでも印付き穴あきトーラスでもないときには,T'[Y]はT[Y]の真部分集合であることを示した。その一方で,L[Y]とL'[Y]が一致することも示した。後者の証明を子細に調べると,T'[Y]の閉包がT[Y]に一致することも分かる。このことから,Yが印付きトーラスまたは印付き穴あきトーラスである場合を除き,T'[Y]は閉集合ではないことも導かれる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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