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2013 年度 実績報告書

走化性方程式の爆発解の構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22540200
研究機関九州工業大学

研究代表者

仙葉 隆  九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30196985)

研究分担者 鈴木 智成  九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00303173)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2015-03-31
キーワード走化性方程式 / 非線形拡散 / アトラクター
研究概要

当該研究で考察した系は、非線形拡散項と生物の増殖・死滅による個体数変化を表す非線形項を持つ放物型走化性方程式系である。その解は、拡散項、走化性を表す項、そして個体数変化を表す項の性質によってその形状や挙動が決まる。これら3つの項の満たす条件を以下では方程式系の条件と呼ぶ。方程式系の条件によっては、有限時刻、または無限時刻で爆発する解をもつ場合がある。
本研究では、全ての初期値に対して一意的に時間大域的な解が存在し有界であるための方程式系の十分条件を明らかにした。一般的に非線形拡散項を持つ系に対して、解の一意性を示すことは簡単ではない。その意味で、この成果は重要であると考える。そして、ここで得られた解の時間大域的な有界性を用いる事により、解の大きさと初期条件の関係を明らかにした。具体的には、解の大きさの時間に関する最大値と初期値の大きさとの関係を明らかにした。この関係を用いる事により、我々は弱い意味でのアトラクターの存在を示す事が出来た。ここで、一般的に解がとりうる関数の集合よりも小さな集合であり、時間がたつに従って解がその小さな集合に近づくとき、その小さな集合をアトラクターと呼ぶ。つまり、アトラクターは時間が十分に経った時の解の挙動を表している。
本研究全体の目的は、爆発する解をもつ方程式系の条件や爆発解の挙動を考察することであるが、本年度の研究では考察する系が爆発解を持たない十分条件を示した。この研究は、爆発解を持つ方程式系の条件を確定すると言う意味もあり、本研究全体の目的である爆発解の研究に対して有意義な研究であると考える。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Bounded and unbounded oscillating solutions to a parabolic-elliptic system in two dimensional2013

    • 著者名/発表者名
      Yuki Naito, Takasi Senba.
    • 雑誌名

      Communications on Pure Applied Analysis

      巻: 12 ページ: 1861-1880

    • DOI

      10.3934/cpaa.2013.12.1861

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Stability of stationary solutions and existence of oscillationg solutions to a chemotaxis system in high dimensional spaces2013

    • 著者名/発表者名
      Takasi Senba
    • 雑誌名

      Funkcialaj Ekvacioj

      巻: 56 ページ: 339-378

    • 査読あり
  • [学会発表] Some properties of radial stationary solutions to a parabolic-elliptic system and its application2014

    • 著者名/発表者名
      Takasi Senba
    • 学会等名
      Conference on Nonlinear Phenomena in Biology, Physics and Mechanics
    • 発表場所
      ミュンヘンヘルムホルツセンター(ドイツ)
    • 年月日
      20140304-20140304
    • 招待講演
  • [学会発表] On the behavior of solutions to a system of partial differential equations related to biology2013

    • 著者名/発表者名
      Takasi Senba
    • 学会等名
      The 22nd International Conference of FIM on Interdisciplinary Mathematics, Statistics and Computational Techniques
    • 発表場所
      北九州国際会議場
    • 年月日
      20131111-20131111
    • 招待講演
  • [備考] 研究者情報(業績等データーベース)

    • URL

      http://www.kyutech.ac.jp/research/researchers/

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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