研究概要 |
1〓p,r<+∞,f(≠0)∈L_p(R,dx),g(≠0)∈L_r(R,dx)とする.fの定める数列空間Λ_p(f)上の距離d_p^f(a,b)=[Σ_k∫【|f(x-a_k)-f(x-b_k)|】^p dx]^(1/p),a=(a_k),b=(b_k)∈R^∞,の構造を研究し,平成23年度に以下の結果を得た. (1)数列空間Λ_p(f)が線形空間であれば(Λ_p(f),d_p^f(a,b))は位相線形空間となる. 代数的な線形性から位相的性質,スカラー倍の連続性,が導かれることは興味深い. 数列空間たちΛ_p(f),Λ_r(g),l_rの間の包含関係からその自然な埋め込み写像が連続になることを示す一連の結果を証明した.即ち (2)包含関係Λ_p(f)⊂Λ_r(g)が成り立つ必要十分条件はある定数Kが存在して【d_r^g(a,b)】^r〓K【d_p^f(a,b)】^p,a,b∈R_0^∞が成り立つことである. (3)包含関係Λ_p(f)⊂l_rが成り立つ必要十分条件はある定数Lが存在して【|a-b|】_r^r〓L【d_p^f(a,b)】^p,a,b∈R_0^∞が成り立つことである. (4)包含関係l_r⊂Λ_p(f)が成り立つ必要十分条件はある定数Mが存在して【d_p^f(a,b)】^p〓【|a,-b|】_r^r,a,b∈R_0^∞が成り立つことである. ここに【|a-b|】_r=【{Σ_k(|a_k-b_k|∧1)^r}】^(1/r)はl_rノルムのtruncationである. (2)(3)(4)いずれの場合も自然な埋め込み写像は連続である.
|