研究課題/領域番号 |
22540209
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
鈴木 紀明 名城大学, 理工学部, 教授 (50154563)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | ポテンシャル論 / ハーディー空間 / ベルグマン空間 / 放物型作用素 / テープリッツ作用素 / 多項式近似 |
研究概要 |
分数ベキの放物型作用素のp乗可積分な解の作るベルグマン型空間とp乗可積分は境界値を持つ解の作るハーディー型空間の解析を進めた.特に,ベルグマン型空間に作用するテープリッツ作用素の有界性,コンパクト性,シャッテンクラスの分類についての知見はかなり深まり,さらに,作用素が有限階数になる場合についての結果を論文として発表した.また,ハーディ型空間におけるカルレッソン型不等式について整理をしたが,それ以外のベルグマン型空間で得られた事実についてのハーディー型空間における検証も進んでいる. 複素平面における対数ポテンシャル論の応用として,指数型の重みをつけての多項式近似の理論がある.今年度はバーガの結果に関連して,近似関数が整関数に拡張できるための必要十分条件につての定理を示すことができた.また,重み関数を滑らかなものに置き換えることに成功した.この事実の応用を現在整理中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は放物型作用素に関するハーディ型空間の解析であるが,これまでにベルグマン型空間の解析が十分に進み,その対応物としてのいくつかの結果が明確になってきている.
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今後の研究の推進方策 |
上半空間の放物型作用素に関するベルグマン空間およびハーディー空間の研究に関連して,本研究の1つの柱であるポテンシャル論セミナー(毎週金曜日開催)において,ユークッリド空間の領域や対称等質空間におけるベルグマン核の境界挙動に関する発表がなされるようになった.今後はこれらの研究成果を踏まえて,より一般な領域について,幾何学的条件を加味したベルグマン空間およびハーディー空間の解析を進めたい.
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